映画「夏の家族」公式サイト

岩名雅記

舞踏家、映画監督。 昭和20(1945)年東京馬込生まれ。
69年TBSを依頼退職して演劇界へ。同69年、劇団人間座で「吸血鬼の研究」(台本:寺山修司)に出演、72年には土方巽暗黒舞踏派と劇団人間座の提携公演「骨餓身峠死人葛(ほねがみとうげほとけかずら)」に出演する。以後俳協、劇団三十人会時代にはテレビ映画「イナズマン」のウデスパー役など声優としても活動する。
75年師も無く突如単独で名づけようのない身体表現を開始する(「舞踏」を名乗ったのはその9年後である)。1980年までに全裸、不動、垂立によるいわゆる’非ダンス’の実験的パフォーマンスを150回以上に渡って展開する。83年のアビニオンシャルトレーズ国際演劇祭(仏)参加を機に88年渡仏、「爪先立ちの危機感(合田成男)」で人々を魅了する、以来日欧米40カ国100都市でパフォーマンスとワークショップを展開する。2011年まで国際舞踏ワークショップ「緑のユトーピア」を自宅で年間4回のペースで続けている。
一方、2006年には長篇舞踏劇映画『朱霊たち』で初メガホンを取り、08年にはヨーロッパ版を制作。戦後の東京を舞台に少年の夢と現実を、フランス・南ノルマンディの自然を活かしモノクロフィルムで幻想的に描いた。09年9月にはロンドンで開催されたポルトベロ映画祭で最優秀映画賞を獲得。さらに、同年のロッテルダム映画祭をはじめ8つの国際映画祭に公式招待されるなど、国際的に高い評価を受けた。今回の『夏の家族』は長編第二作、自らも出演している。 映像・舞踏研究所白踏館主宰。フランス南ノルマンディ在住。